失明しない確率を心配して
網膜色素変性症の罹患を知ってからは、良くインターネットで
医学や病気に関する情報を調べたりするのですが、網膜色素変性症
に関しては情報も少なく、かつ人々の理解もほとんどないことが
良く分かります。
偉そうに言ってる私もつい最近までは、網膜色素変性症の名前すら
知らなかったわけですから、世間で発症しながらも自覚していない、
あるいは病名を知らない統計外の患者さんは相当数に上るであろう
ことは容易に想像できることです。
一説には網膜色素変性症の受給資格者証を所持している統計上の正規
の?患者数は日本全国で5万人とされているのに対して、以前の私の
ように、「極端に眼が悪くて暗いところも見難い」だけだと思ってい
る「隠れ」網膜色素変性症患者さんの数は、おそらくかなりの数にの
ぼるものと思われます。
ネット上によくある何でも相談みたいなサイトでは、網膜色素変性症
に関連する質問や問い合わせも散見しますが、失明や遺伝に関する
心配がほとんどみたいですね。
中には網膜色素変性症の診断を受けたと思われる相談者が、失明
しないこともあるのかと尋ねているのを見て、いささか驚いたこと
もありました。
必ず失明するとの診断でも受けたのでしょうか?
それにしては淡々とした文章で切迫感なども感じませんでしたが、
失明しない確率を心配しているのも妙な感じがしましたね。
すべてが終わりになるわけじゃない
網膜色素変性症を発症している患者さんは多かれ少なかれ失明への
不安を感じていますが、統計上の失明する確率は全患者数の5%程度
だとされています。
つまり100人の患者さんがいた場合、その内5人は失明するという
数字ですね。
数字上ではきわめて低い確率のようにも思えますが、これとて一生涯
さしたる支障も感じないままの患者さんもいれば、遅い時期に発症し
てわずか数年のあいだに全盲状態にまで症状が進行してしまう患者さ
んもいるわけですので、数値が高い低いの問題で不安感は払拭は出来
ないですね。
網膜色素変性症は特定疾患の難病でありながら、直接的には生命に
別条のない疾患であるためか、また社会的な認知が薄いせいもある
せいか、緊急度や緊迫度は他の特定疾患に比較しますと、やや「後回
し」的なニュアンスを感じないでもありません。
じっさい例え失明しても死ぬわけではありませんし、その状況でさえ
見事に乗り越えて自立されている患者さんも数多くいらっしゃいます。
視覚が失われるかもしれない、というきわめて重大な病気でありなが
ら、どこか深刻にはとらえられていないようにも曲解してしまいそう
ですが、そうではなくて網膜色素変性症を発病しても、またたとえ失
明する事態に陥ってもすべてが終わりになるわけじゃない、というこ
とだけはたしかです。




