網膜色素変性症の発症原因は行き止まり?
人間は誰でも病気に罹ればその病気の博士になるそうです。
どういうことかと申しますと、自分自身が罹患した病気については、
嫌でも詳しくなってしまう、ということを半ば揶揄して説明してる
言い慣わしなのです。
実際脳梗塞を発症するまでは全くといっていいほど知りません
でしたし、網膜色素変性症も診断を受けるまでは病名すら
知りませんでした。
今時の病院なら病室以外なら携帯電話でのメール受信などは比較的
自由になってきておりますし、病院によっては病室にネット環境が
用意されていることも珍しくはなくなりました。
入院を要するような病気にでもなれば、多くの患者さんは本や雑誌
から、自分が発病した病気を調べることだと思います。
ご家族なども懸命に回復する方法や予後の注意すべきポイントなどを、
手探り状態から求め始めることでしょう。
網膜色素変性症は脳梗塞に比較しますと、特定疾患の難病に指定
されているだけあって、確実に情報量は少なくなっています。
とくに網膜色素変性症の発症原因となりますと、個々の患者さんの
網膜の遺伝子異常、という点で一旦行き止まりになっています。
その先のどの遺伝子が原因か、という問題なりますと個体差の面から
答えを求められる患者さんはごく一部になってしまいます。
網膜色素変性症が特定疾患でなくなる日
そんな歯痒い状況に一筋の光が差すかも知れない、網膜色素変性症の
原因解明につながるかも、と注目されているのがエリプサです。
エリプサは、生物の細胞の表面にある繊毛(せんもう)の変異の原因と
なる遺伝子から出来るたんぱく質です。
繊毛は全身にあって、長さはわずか千分の数ミリで、細胞1個あたり
1本~数十本の繊毛があるそうで、繊毛の先端付近にあるセンサー
が、光や匂いなどを感じとる役目を果たしており、人間の目や鼻、
耳などで触覚として大切な役割を担っています。
この繊毛に異常が生じると、様々な影響が現れますが、目の視覚細
胞の繊毛が異常が生じた場合に網膜色素変性症を発症すことは解明
されているそうです。
繊毛内部で連結器のような役目を果たしているとされるエリプサが
不調になることで、繊毛本来の機能が損なわれて網膜色素変性症を
発病するものとみられていることから、エリプサをさらに研究すれば、
網膜色素変性症の原因解明や治療法の確立に大きな一歩になるものと、
各方面から期待が寄せられているようです。
人類の医学の進歩は遂に分子の単位にまで踏み込んでいるのですね。
近い将来には網膜色素変性症が特定疾患でなくなる日が、間違いな
く来ることを信じさせる明るいニュースですね。




