網膜色素変性症の発病要因の遺伝子
網膜色素変性症について網膜再生や移植の研究も、また遺伝子の研究も精力的に取り組まれていますが、網膜再生や移植の可能性に関しては、ほぼ技術的な時間的解決と倫理性などの側面での域に達しつつあるようですが、遺伝子の研究に於いては、さしもの人類の英知もまだまだ端緒を掴んだばかりの位置にいるようです。こと遺伝子に関しては海洋や宇宙と同じような広がりがあるとされている領域であり、食品などでよく目にする「遺伝子組み換えでない」表示ですとか、クローンやニュートリノ理論などの生半可な理解で、すでに人間は遺伝子を自由自在に取り扱えるような錯覚を抱いていただけなんですね。網膜色素変性症を発症する遺伝子の究明でも、劣性や伴性、優性の遺伝の仕方で発病するか否かは分かれてきますし、組み合わせによる確率論的な論議にしかなりません。遺伝子を特定して予防するにはまだまだいくつもの壁を乗り越える必要があります。
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とかく医学的な問題は理解が困難になるほどの難解な用語の羅列になり勝ちですが、平たく述べれば網膜色素変性症の遺伝の仕方は様々あって、症状の進行度合いや重症度、さらには予後の状態もばらばらであるため、遺伝子に異常がある場所と病状との関連性は未だ解き明かされていない、ということですね。私のように親兄弟や親戚縁者にとくに網膜色素変性症の発症者がいないような単発的な患者にも、必ず何らかの原因があるはずですが、今のところは皆目手掛かりはありません。網膜色素変性症の発病要因を持っていても発症しない人も数多くいるようで、そういう人は保因者と呼ぶのだそうです。この保因者を特定する手立ては今のところ全くないらしいので、私の場合誰からの遺伝で発病したのか確実なことは、父親が亡くなってしまった現在では不可能なことなのでしょうか。
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病気の原因を探って進化を悟る
しかし遺伝というものにも数多くの組み合わせがあるのですね。調べるうちに頭の中がこんがらがってしまいました。覚え書き程度に記してみますと、まずはもっともポピュラー?な劣性遺伝。網膜色素変性症遺伝子が父母で一対で揃うと発病するパターンですね。片方だけだと「保因者」になるわけです。保因者同士からは4分の1の確率で網膜色素変性症の子供が生まれることになります。
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伴性遺伝は、保因者の女性から子供へ遺伝する形で、男子へは50%が網膜色素変性症になり、女子へは50%が保因者になる、というものです。この伴性では遺伝診断した場合に保因者を特定できることがあるようです。優性遺伝は網膜色素変性症を罹患している場合には子供は50%の確率で男女を問わずも網膜色素変性症を発病するというものです。ただし罹患者でない場合には、網膜色素変性症の子供は生まれません。これらの遺伝のほかに二遺伝子性遺伝という、複数の遺伝子異常による遺伝疾患の原因遺伝子が介在するかたちです。
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遺伝の形式と発病する経緯を調べるうちに、人類の進歩は間違いなく遺伝子によって導かれている、ということを確信しました。病気の原因を探っていて人間の進化を悟るというのもちょっとしたアイロニーですが、あらゆる知恵と情報は遺伝子によって綿々と伝えられて来ている、という歴史の中に実存する自分を発見した気分になりました。Beatlesが歌った「Let It Be」ではありませんが、あるがままに大河の如く人は時間を紡いで来たんですね。DNAに乗せて運ばれたものが、多少不便な網膜色素変性症であってもそれもまた流れの一部なんですね。




