眼球にも寒い方が動きはいい?
一昨日昨日と桜が咲く頃とは思えないほど寒い日が続きました。
花冷えという言葉もあるくらいで、春とはいえ4月に入ってから
雪の降る日も珍しいことではありませんので、急激な気候の変化
には気を配る必要がありますね。
およそ脳梗塞の神経系統の疾患には、気圧や気温、天候が少なからず
影響を与えることが多いのは経験上分かっているつもりですが、網膜
色素変性症などの眼の疾患にも、多少なりとも影響はあるように思い
ます。
だいたい寒い時期には空気が澄んで景色が良く見える、とはよく聞き
ますが、眼球の機能にもある程度までなら寒い方が動きはいいように
思えますね。
暑い方が筋肉などの動きは楽かもしれませんが、神経系統では逆に
動きに集中力が欠けてくるような気もします。
iPS細胞で網膜の再生
さて網膜色素変性症の治療にその効果が期待されている研究は数多く
ありますが、中でも色々な細胞に分化する人間の人工多能性幹細
胞(iPS細胞)の実験経過は、大いに関心の高いものとなっていま
す。
iPS細胞を用いた実験は、心臓病や脊髄損傷、糖尿病などの治療に
役立つものとして大きな期待が寄せられていますが、もっとも実用化
が近いとされているのが、網膜の疾患です。
研究を進める理化学研究所神戸研究所と先端医療センターなどでは
、網膜色素変性症の患者の細胞からiPS細胞を作って、網膜細胞
に分化させることを目標にして、取り組みが進められています。
先端医療センターの眼科の平見恭彦医師によれば、人間のiPS細
胞で網膜の細胞を作って、網膜以外の細胞からより分ける方法は既
に確立したことが発表されています。
安全性の確認も終えており、3年後か4年後には人間での臨床試験
が開始されそうな見通しとなっています。
iPS細胞のがん化の可能性
この実験や臨床が上手く運べば網膜の再生が現実のものとなる、網膜
色素変性症の患者さんにとっては、この上なく喜ばしいニュースなの
ですが、実用化の前には大きな障害が聳えています。
その障害とは、iPS細胞のがん化の可能性、です。
現在ではiPS細胞ががん化するメカニズムや原因が究明されて
おらず、数量的で統計的な観察に止まっているため、その安全性の
確保にはかなり時間を要することになるかもしれません。
さらにiPS細胞を培養するコストと時間的な問題も横たわって
います。
がん化の究明に比較すれば技術的な課題である分、解決策を見出すの
はさほどの難題ではないかもしれませんが、実用化には今しばらくの
スパンが必要とされていることは間違いありません。




